目次
作業服の素材って?
作業服のほとんどが綿とポリエステルです。
あとは、それらがどんな割合で配合されているかによって特徴が変わってきます。
綿の混率が高ければ綿の特徴が濃く出てきますし、ポリエステルの混率が高ければポリエステルの特徴が濃く出てきます。
意外と単純で分かりやすいですね♪
肌ざわり重視「綿100%」
私たちに最も身近な天然繊維と言えば、綿(コットン)です。
綿とは、綿(ワタ)の種子から採れる木綿のことで、非常に古くから使われている素材です。その歴史は5,000年前にさかのぼるとも言われています。
綿の特徴は、何といっても天然素材ならではの柔らかさと肌ざわり。
汗を吸い取りやすく熱に強くて丈夫なため、Tシャツ・ポロシャツなどの直接肌に触れる肌着等に多い素材です。
ただ、その吸水性が高いという特徴が故に、水分が乾燥する際に繊維も一緒に縮んでしまい、縮みやシワができやすい素材でもあります。
一言でまとめると、『綿は着心地重視』です。
耐久性重視「ポリエステル100%」
綿とは逆に合成繊維の代表格がポリエステル。
耐久性が非常に高く、シミや色落ち・縮みもないため、作業着に向いている素材です。
ただ、加工方法にもよりますが肌触りの良さや柔らかさは少なめで、吸水性も低く汗をかくと体にまとわりつく感覚が苦手な方も多い素材でもあります。
火に弱いため火の粉の舞う作業現場だと、溶けてしまい穴が開く可能性が高いです。
一言でまとめると、『ポリエステルは機能性重視』です。
作業着の黄金比率「T/C(ポリエステル65%、綿35%)」
ポリエステルの機能性と綿の着心地の良さとのバランスが取れたのがT/C素材。
テトロン(ポリエステルの一種)とコットン(綿)の混紡素材がT/C素材と呼ばれます。
中でも作業服の黄金比率と呼ばれているのが「ポリエステル65%、綿35%」で、お互いの長所を一番引き出せる割合なのです。
綿とポリエステルの良いとこ取りなので、ここが優れている!という点はありませんが、全てが平均点以上というイメージです。
弱点がないと言った方が正しいかもしれません。
一言でまとめると、『T/Cはオールマイティー』です。
ここからは、その他の代表的な素材です。
夏専用素材「麻」
通気性が良く、肌にまとわりつくことがないので、夏におススメの素材です。
麻は綿の約4倍の吸水性があるともいわれ、汗を吸い取って蒸発させてくれるため、高温多湿の日本にピッタリです。
弱点は色落ちとシワのできやすさ。
濡れた状態での着用や放置は色移りの原因となりますので注意が必要です。
伸縮性抜群「ポリウレタン」
伸縮性抜群なのはポリウレタン。
別名ウレタンゴムとも呼ばれるプラスチック素材で、その名の通りゴムのような伸縮性のある性質を持ちます。
その上、ゴムより丈夫な特徴からスポーツウェアやレギンス・インナー・水着・靴底に使われる素材です。
ただし、温度や湿度に弱く劣化が進みやすいという弱点から、作業服業界では他の素材と混ぜて使われることが多いです。
「綿97%・ポリウレタン3%」という作業服は、綿の肌触りの良さにストレッチ性を持たせたいという配合ですね。
伸縮性抜群「ナイロン」
ナイロンの特徴は何といっても耐久性の高さ。
とにかく摩耗に強いため、ベルトや手袋・インナーなどに含まれていることが多いです。
弱点は熱に弱いところ。長所と短所がハッキリしている素材ですね。
どの生地にも良いところと悪いところがあります。
シーンや用途によって最適な素材を見つけることが、ピッタリの作業服を見つける第一歩なのです。
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