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2023/08/17 コラム浜松 浜松の繊維産業の歴史を巡る【3】「遠州織物Co-Lab.(コラボ)」

遠江(遠州)とは

静岡県の西部地方を遠江(とおとうみ)と呼びます。

 

静岡県民でもあまり使わない「遠江」ですが、「遠州」の方が馴染みがあるかもしれませんね。

この「遠」が遠江を指すわけです。

 

1文字違いで、滋賀県には近江(おうみ)という地名がありますよね。

近江牛や近江米で有名な、あの近江です。

遠江と違って全国的に知名度があって羨ましい限りです。

 

が!!実は数年前、「滋賀」よりも「近江」の方が知名度が高すぎるため「近江県」や「琵琶湖県」に改名してはどうかという提案が県議会で出たらしいですよ知名度が高すぎるのも問題なんですね。

 

我々は、英語にするとカッコいい「サイレント・ヒル(Silent Hill)=静岡県」はそのままで、遠江(遠州)の知名度を上げていきたいですね。

・・・話が逸れましたが、実はこの近江と遠江は少なからず関係があるのです。

 

 

それらを知る前に「江(え)」を説明しないといけません

「江」は海や湖が陸地に入り込んでいる場所を指します。入り江という言葉もあるとおり入り組んだ地形のことです。

広くは、海・湖・川・堀などを指すこともあるようです。

 

ということで、近江はその名のとおり近い湖(=琵琶湖)を指します。

なお、ここでいう「近い」は、この地名が定められた当時の都である奈良(大和)から見た距離を表します。

 

では、都から遠い湖といえば・・・そう、浜名湖だったわけです。
(※国府のあった磐田郡の大之浦(現今之浦~大池あたり)を指すという説もあるそうです)

 

 

遠州織物とは

そんな遠江(遠州地方)で織られた織物を遠州織物と呼びます。

決まった模様などがあるわけではないのですが、交易の盛んだった笠井地区で取引された「笠井縞」「遠州縞」が代表的なものとなっています。

 


江戸時代に全国でも有数の綿花の産地だった遠州地方は、明治~昭和時代に入ると織機や染色技術が発展します。

豊田佐吉(トヨタ創業者)が動力織機を発明したり、鈴木道雄(スズキ創業者)がサロン織機を発明したりして、江戸時代~昭和時代まで盛況を誇りました。

 

その結果、繊維産業は輸出量が世界一になる日本の主要産業となりましたが、戦争による軍事工場への転換を余儀なくされたり、安い海外製の台頭により、その規模は年々縮小していってしまいました。

浜松市の紡績工場も閉鎖が相次ぎましたが、織布工場・染色工場・刺繍加工業者などの繊維に関する会社が今でも多く残ります。

 

玉川産業も紡績会社の系譜を継いで、仕事服の販売を続けております。

 

 

遠州織物の歴史を肌で感じられる施設

浜松には、そんな遠州織物の歴史を肌で感じられる施設があります。

「遠州織物Co-Lab.(コラボ)」です。

 




歴代の職人たちが使ってきた織機の歴史を見ることができ、実際に遠州織物に触れることもできちゃうんです。

 


この施設があるのが、浜松市総合産業展示館北館の2階。

 

静岡県西部地域に多い自動車産業もバイク産業も、元を辿れば繊維産業に行き着きます。

皆様が働いている職場やお取引先企業も、繊維の歴史に関わっているかもしれませんね。

 

遠州は湖西市・浜松市・磐田市・袋井市・森町・掛川市・菊川市・御前崎市の8つの市町から構成されています。

これらの町がどのように発展してきたのか、入場無料ですので浜松にお越しの際はぜひ訪れてみてください♪

 

ちなみに玉川産業はこのエリアを中心に活動しておりますので、この地域のユニフォームは弊社までご用命ください。

 

 

合わせて読みたい記事
→浜松の繊維産業の歴史を巡る【1】「初生衣神社」

→浜松の繊維産業の歴史を巡る【2】「濱名惣社神明宮」

→浜松の繊維産業の歴史を巡る【3】「遠州織物Co-Lab.(コラボ)」

→浜松の繊維産業の歴史を巡る【4】「蒲神明宮」

 

→浜松から発信する、これからの仕事服(玉川産業ホームページ)

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